【2020年最新版】フィリピンへのペットの持ち込み完全攻略ガイド

こんにちは、かかとです。

今回は、日本からフィリピンにペット(犬・猫)を持ち込む方法をシェアしたいと思います。

私はフィリピンに来る際、愛猫も一緒に連れてきたのですが、いくらネットで検索してもまとまった情報がなくて本当に苦労しました。あっても情報が古かったり。

なので、この情報がこれから駐在予定の方やフィリピン移住を考えておられる方の助けになればうれしいです。

コメントにご質問いただければわかる範囲でお答えします。

フィリピンへのペットの輸入条件

公式の輸入条件と日本語訳

まずはフィリピン公式のペット輸入条件に目を通しておきましょう。(フィリピン大使館のHPにてPDFがダウンロードできます。☞https://tokyo.philembassy.net/docs/importation-pets.pdf)

日本語に翻訳してみました。

Bringing of Pets/Animals and Plants 動植物・ペットの持ち込み 
IMPORTATION OF DOGS AND CATS 犬猫の輸入
1. Apply for an import permit by accomplishing the application form, or by writing a letter-request addressed to:
The Director Bureau of Animal Industry Visayas Avenue, Quezon City
1.申請書に記入するか、レターリクエストを作成してBAI(動物産業局)宛てに送り、輸入許可を申請します。

2. The letter would need to contain the following information:
a. species and breed of animal b. sex, age and number of animals c. expected date of arrival
2.手紙には以下の情報が含まれている必要があります:
動物の種類と血統、性別、年齢、頭数、到着日

3. Upon receipt of the application form or request letter, the BAI will issue the Import Permit which is valid for two months. In addition to an import permit, the importer must pay issuance and inspection fees at the Veterinary Quarantine Unit at the airport.
Issuance and inspection fees are P100.00 pesos and P250.00 pesos for the first two heads and P300.00 pesos for the succeeding head, respectively. Extension for another month may be requested before its expiry date. Payment for extension is P100.00 pesos
3.BAIが申請書を受け取ったら2か月間有効な輸入許可証を発行します。輸入者は空港の検疫所で発行手数料と検査料を支払わなければなりません。発行手数料はP100、検査料は2匹までそれぞれP250、それ以降はP300です。さらに1ヶ月有効期限を延長する場合は、請求されることがあります。延長料金はP100です。

4. The importer must secure a valid health certificate from the country of origin. The dog/cat and the health certificate shall be presented at the Veterinary Quarantine Unit for inspection.
4.輸入者は輸出国からの有効な健康証明書を確保する必要があります。犬/猫と健康証明書は検疫所の検査時に提示される必要があります。

5. A Notice of Quarantine shall be issued. The cat and dog shall be subjected to an in-house quarantine for 30 days.
5.検疫通知が発行されます。その後、犬/猫は30日の自宅検疫におかれます。

For further information, you may contact the National Veterinary Quarantine Services of the Bureau of Animal Industry at (+632)-920-0816 or email at quarantine_bai@yahoo.com

さらなる詳細につきましてはBAIの国立獣医検疫サービスにご連絡ください。(+632)-920-0816 or email at quarantine_bai@yahoo.com

輸入条件・各項目の解説

解説していきます。

まず1と2の項目は無視してください

手紙を送れと書いていますが、フィリピンの郵便事情を考えると、なかなか届かなかったり郵便事故で紛失してしまう可能性があります。

許可証は有効期限がありますのであまり早くから申請できないのもあり、リスクが大きいです。

フィリピンの検疫所にメールで問い合わせると、オンラインで専用HPから申請するように言われます。

次に3の項目。輸入許可証はオンライン上で画像データとしてもらえます。それをプリントアウトし、出発当日に日本の検疫所と、到着時にフィリピンの検疫所で見せる必要があります。

許可証の発行手数料が100ペソ、フィリピンでのペットの検査料が1匹250ペソ、3匹目以降は300ペソ。あわせてフィリピンの検疫所で支払います。

許可証の延長手数料100ペソと書いていますが、許可証は申請してから数日で発行してもらえるので、私は申請しなおすことをお勧めします。

…というのも私が初めに申請した際、マイクロチップの番号を間違えて申請してしまい、計2度許可証を発行したのですが、フィリピンでの検疫時では1回分しか請求されなかったからです。

4の項目、日本の動物病院で発行してもらう健康証明書が必要です。

最後の5の項目、到着時の検疫をクリアしたら検疫証明書を発行してもらえます。フィリピンに入国後は30日の自宅検疫をしなければいけないとのこと。(一応は)

私はセブに到着後、ホテルに2泊して夜行フェリーでドゥマゲテへ行ったのですが、今思えば思いっきり自宅検疫無視してたことになりますね!笑

フェリーに動物を乗せるときも書類が必要なのでフィリピンの検疫所で「明後日の晩に船に乗せるから書類がほしい」と言ったんですけど、{OK!」ととくに何も言われなかったので、別に大丈夫みたいです。

準備の流れ

こちらは何もかもスムーズに行われた場合です。万が一、病院の予約が取れない、抗体結果が基準値に満たなかったなどのトラブルにも対応できるように、4~5ヶ月前から動かれることをおすすめします。

 

約3ヶ月前

マイクロチップを入れ、狂犬病の予防接種(任意)1回目。

必要ならその他予防接種(任意)をしていきつつ、

合わせて各必要書類を揃えていく。

約2ヶ月前

狂犬病の予防接種2回目。

接種後7~14日頃(推奨)に採血をして、狂犬病の抗体検査をする。

約1ヵ月前

狂犬病予防注射の抗体検査がOKなら航空券を予約する。

検疫所に電話して検疫検査の予約を入れる。

出発2週間前~当日

回虫駆除(任意)と健康診断。

当日

日本の検疫を受け、書類を確認してもらい、出発。

到着後フィリピンの空港で検疫を受けてクリアすれば無事入国完了。

必要書類や処置

必要書類

  • マイクロチップ証明書
  • 狂犬病注射接種証明書(任意)
  • その他行った処置の証明書(任意)
  • 狂犬病抗体結果(任意)
  • 健康診断結果証明書
  • 輸入許可証(SPS)
  • 輸出検疫証明書
混乱を避けるため、全ての書類でペット名は統一しておく。
証明書はすべて英語で書いてもらう。
▼実際に私が用意した書類をすべて画像付きで載せています。
coming soon…

必要なペットへの処置

  • マイクロチップの装着
  • 狂犬病の予防注射2回(任意)
  • 採血(狂犬病抗体検査のため)(任意)
  • その他予防接種(任意)
  • 回虫駆除(任意)
  • 健康診断
  • 日本の検疫局で検疫を受ける

各処置や書類の詳細

マイクロチップ

国際標準化機構(ISO)規格(11784, 11785)のものを装着させましょう。

処置後、自分でデータ登録手続きをする必要があります。

まず処置後にもらえる郵便振替用紙に必要事項を記入し郵便局にて1000円の登録事務手数料を払い込みます。

その後別用紙に支払い受領証を貼り、自分とペットの情報を書いて専用封筒で出すだけです。

しばらくすると、データ登録完了通知書がはがきで届きます。

かならず狂犬病の予防接種前に装着させましょう。(同日可)

狂犬病の予防接種 計2回

ほかのサイトでは義務のように書かれていたので私も受けさせましたが、輸入条件には載っておらず、あとで発行される輸入許可証の追加の要求項目を読むと、

For countries considered to be free from rabies, vaccination could be waived
狂犬病がないとみなされている国では予防接種は免除されます。

との記載があり、日本からペットを持ち込む場合、狂犬病の予防接種は義務ではないことがわかりました。

…とはいえ、日本に帰る予定のある方や、フィリピンで船に乗せる予定のある方には狂犬病の予防接種はどっちにしろ必要ですし、フィリピンは狂犬病発生国なのでペットの安全を守る意味でもしておくのが良いと考えます。

1回目と2回目は期間を30日以上あける必要があります。

かならずマイクロチップ装着後に受けさせましょう。(同日可)

任意の予防接種と回虫駆除

狂犬病の予防接種の他に、動物を出入国させる際にはすることが“推奨されている”ものです。

予防接種の種類については犬か猫でも変わってくるので、詳しくは動物検疫所HPの出入国時の保健衛生指導及び感染症の予防処置についてのページをお読みください。

狂犬病の予防接種と合わせてしていく場合、種類が違うワクチンは2週間以上あけるなどのルールがあり、期間に十分な余裕をもって準備されることをおすすめします。

回虫駆除も上記HPで推奨されていたので、私は念のためにしておくことにしました。

使う薬の種類により効果持続期間が変わってきますので、必ず獣医に確認しましょう。私が処置していただいたものは当日~30日間効果があるとのことでした、参考までに。

ちなみにフィリピンは蚊が多いと聞いていたので私の場合フィラリアの薬も自己判断で買っていきました。

実際ドゥマゲテの私の家周辺はそうでもなかったですが、地域にもよりますので各自ご判断ください。

狂犬病の抗体検査

2回目の狂犬病予防接種から7~14日の間に採血し、血清を一般財団法人生物科学安全研究所に送ります。(通常は動物病院でやってもらえます)

平日受理した血清は、通常翌週の木曜日に結果が出るとのこと。

例えば…

血清到着が1日(月)でも5日(金)でも、結果が出るのは同じ、11日木曜日

という感じです。

測定結果によっては上記の所要日数を超える場合もあるとのことなので、余裕をもって申し込みましょう。

万が一抗体が基準に満たなければ、またワクチンの追加接種、その1週間後に抗体検査をし、結果が出るまでさらに10日…と大幅に遅れる可能性があることも、頭に入れておきましょう。

輸入許可証(SPS)

こちらのURLからオンラインで申請します。https://www.intercommerce.com.ph/registrationbai.asp

▼申し込みの詳しい手順はこちら

coming soon…(現在コロナの影響で申請できません。コロナが落ち着き次第、実際に申請してその手順を画像付きでアップします。)

健康診断証明書

公式が出す入国条件や輸入許可証の要求項目にも、日本のフィリピン大使館のWebサイトにも、特に有効期限についての記載はありませんでした。

しかしノルウェー・フィンランド・アイスランド・スウェーデン・アメリカのフィリピン大使館のWebサイトによると到着日から30日前以内の健康診断書が必要との記載も見られました。(参考URL:https://www.philembassy.no/travel-info/bringing-pets-into-the-philippines)

日本の検疫所のHPでは2日前を推奨しているので、私はより確実な状態でいるために日本の基準に従いました。

輸出検疫証明書

当日、日本の空港の検疫所にて検疫後に問題なければ発行してもらえます。

フィリピンの検疫所で見せます。

帰国の際にも必要になるので大切に保管しておきましょう。

航空券の予約

日本からフィリピン行きの飛行機でペットの機内持ち込みが可能なのは2020年時点でアシアナ航空のみ

重さはキャリーを含めて7kg以内で、ペットの種類や状態によっても変わってくるので、かならずwebサイトの規定をチェックしましょう。

アシアナ航空のペット輸送費は$160で、当日に手荷物カウンターで支払います。(日本円で大丈夫です。)

ネットでの航空券購入は不可、電話受付のみです。

電話時にペットの体重なども聞かれました。キャリーについての規定はホームページに書いていますが、手持ちのキャリーに不安な点がある場合は事前に質問しておきましょう。

ペットをお連れのお客様|AIANA AIRLINES

予約のご案内|ASIANA AIRLINES(一番下に予約受付電話番号記載あり

検疫検査の予約

航空券を予約したら、検疫所に連絡して検疫検査の予約をします。

検疫検査を受けるには、こちらのWebサイトから(https://www.maff.go.jp/aqs/tetuzuki/system/97.html)から輸出検査申請書をプリントアウトし、記入したものを、当日に提出する必要があります。

フィリピンに着いてからすること

フィリピンの検疫所に書類を見せ、ペットの検査をしてもらいます。(超適当でした。笑)

セブ・マニラから船に乗るならさらに書類(Landing Peermit)が必要になるので、このときにお願いしましょう。

問題がなければ検疫済みの書類をもらい、輸入許可証発行手数料と検査手数料を現金で支払い終わりです。

支払い時に「細かいお金がない」とか言いだしおつりをネコババしようとしてきたら、「近くの店で両替してきて」って強気で言ってください。

フィリピン初心者だった私は50ペソやられました…。

準備にかかった金額は43,900円

項目コスト(税抜)
初診料¥1,000
猫狂犬病予防接種1回目¥2,500
マイクロチップ設置処置¥4,000
マイクロチップ登録料¥1,000
再診料¥500
猫三種混合ワクチン1回目¥3,600
再診料¥500
猫狂犬病予防接種2回目¥2,500
再診料¥500
猫三種混合ワクチン2回目¥3,600
狂犬病抗体検査¥13,000
再診料¥500
採血料¥500
再診料¥500
寄生虫駆除¥2,300
フィラリアの薬3か月分¥5,400
文書作成料¥2,000
合計金額\43,900

以上が私が猫をフィリピンに連れていく準備に実際にかかった金額です。

獣医さんがすごく良心的で、証明書を全部まとめて2000円でやってくださったのがすごくありがたかったです。

このへんは各病院のさじ加減によるところが大きいでしょう。

これに当日航空会社のカウンターでペットの輸送費、現地空港で書類・検査手数料を支払います。

注意点

基本的にフィリピン側に聞かなければいけない

初め全く何もわからないときに、まず検疫局に電話したのですが、「相手国の条件に関してお答えすることはできないんです」とのことでした。

それなら!と、大阪住みだったので大阪にあるフィリピン領事館を訪ねたのですが、全員に「ぽか~ん」という顔をされ(そもそも職員のほとんどがフィリピン人で日本語があまり通じない)、最終的に輸入条件のPDFをプリントアウトして持って帰らされて終わりました。笑

東京にあるフィリピン大使館はどうかわかりませんが、公式HPの情報の少なさを見る限りあまり期待しない方がよいでしょう。

もし何か聞きたいことがあれば、BAI(動物産業局)宛にメールで質問しましょう。

かかとがかわりにBAIに質問するサービス(1件500円、amazonギフト券払い)もやっております、お気軽にお問合せページよりご連絡ください。

安全に確実にペットと渡比するためには

キャリーバッグの規格をこえると当日に航空会社から高いクレート(キャリー)を買わなくてはいけなくなったり、最悪搭乗できないこともあり得ます。かならず三辺のサイズは正確に測るようにしましょう。

また重さにも気を付けなければいけません。機内持ち込みの場合も受諾手荷物として預ける場合も制限重量はキャリーやクレートの重さ込みです。当日の重量計測もありますので、ペットの体重管理はしっかりしていきましょう。

そしてほかにも大事なのが暑さ対策です。

とくに秋冬シーズンに常夏の国へ行く場合、人間でもすぐには体が慣れないもの。体の小さなペットにはとくに気を配ってあげる必要があります。

水分補給や、暑さ対策グッズをうまく活用してうまく調節してあげましょう。

▼ペットと飛行機に乗るための規格内キャリーやグッズをまとめました

coming soon…

以上、かかとによるペットをフィリピンへ連れていく方法でした。

わからないことがあれば、コメント欄にお気軽に質問してくださいね。

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